「メタバース × コンテンツマーケティング」の未来

こんにちは、撮影ティブの堤です。

人は技術の進化とともに、コミュニケーションの形も変化をさせてきました。紙を発明して手紙を送り、アナログ信号を使って電話で会話をし、インターネットでメールを送り、SNSで写真や近況を共有する。
2023年の今、目覚ましいデジタル技術の進化に伴い、そのコミュニケーションの形がさらなる変化を遂げようとしています。その中の1つがメタバースです。

コミュニケーションが変化するということは、コンテンツが変化するということ。

今はAIが音楽も創るし、絵も描く時代なので、「撮影は必要なくなるのか?」「カメラマンは不要になるのか?」など僕らの中でも会話がされ始めています。今回は、メタバース時代のコンテンツがどう変化をしていくのか、またその変化にどうアジャストしていくべきかを考えていきます。

目次

  1. 「仮想空間なんて、ゲームの話でしょ?」そんな事を言っている間に置いていかれるかも…
  2. InstagramやTwitterを選択するように、メタバースアプリを選択して楽しむ時代
  3. メタバース空間でのコンテンツとは?
  4. WEBサイトを納品するのではなく、空間を納品することになる
  5. 2030年、リアルとメターバスの境目が無くなり始める
  6. 目指すは、リアル体験とメタバース空間の融合

「仮想空間なんて、ゲームの話でしょ?」そんな事を言っている間に置いていかれるかも…

「WEB 3.0(ウェブスリー)」ってワード、皆さんは聞いたことがありますか?
インターネットの創成期をWEB1.0、SNSの登場で双方のやりとりが可能になったのがWEB2.0、AIやメタバース、ブロックチェーンなど駆使する次世代のインターネットの概念が「WEB3.0」です。
WEB1.0では「誰がネットで物を買うんだ?」と言われ、WEB2.0では「誰が自分の日常をつぶやくんだよ」と言われてきましたが、現在では当たり前になっていますよね?それと同じように、「誰が仮想空間に毎日出入りすんだよ」って思われている方もいるかもしれません。

少子高齢化問題を持つ日本では、生産性向上を目指す上でメタバースの普及は国をあげて取り組まれます。確実にくるこの大波に備えて、今準備しておくことが重要です。

InstagramやTwitterを選択するように、メタバースアプリを選択して楽しむ時代

洋服を選ぶ時はビジュアルが多くUPされているInstagram、速報を知りたい時はTwitter、詳しく動画で調べたい時はYouTubeなど、無意識に現代人はSNSツールを使い分けて情報収集をしています。
Cluster、ZEPET、Minecraft、Spatialなど、すでにたくさんのメタバース空間アプリもリリースされており、SNSの歴史が辿ってきたように淘汰されながら洗練されていき、各アプリの特徴が研ぎ澄まされていくのだと思います。
「美術館のような絵画を楽しむ空間だったら○○だよね!」「ショッピングをする空間なら○○が探しやすい」というように、メタバースのアプリを自然と使い分ける時代がこれから来ると考えています。

その特徴・流行を捉え続けなければ、ユーザーにとって有益なコミュニケーションは設計はできません。

メタバース空間でのコンテンツとは?

メタバース空間でのコンテンツとは、どういうものが当たるのかを少し考えたいと思います。

・アバター
3D空間内で動かす自分の分身。風貌や着せる洋服などもコンテンツに含まれますね。

・3D空間
アバターが歩く空間もデザインが必要になりそうです。地面や壁、建物の形なども制作しなくてはいけません。

ここまではすぐにイメージができるかと思いますが、もう少し深掘りしてみたいと思います。

・音
空間の概念になると、音も重要視されてくると思います。音は人間の感情に大きく影響するため、これも必須コンテンツになると思います。

・看板(サムネイル)
メタバースが普及すると、3D空間が乱立してきます。その時に、目を止めさせる(アバターを立ち止まらせる)看板のようなものが必要になると考えています。
YouTubeで動画一覧を見ているときに、サムネイルを見てつい動画を見ちゃうって事ありますよね?それに近い感覚が3D空間内の看板です。

・画像、映像
空間内でサービスや商品を説明するイラストや写真や映像、美術館の空間のデジタル絵画など。
視覚的に表現するものも、コンテンツに含まれてきます。

・導線設計(ストーリー設計)
3D空間では、よりユーザーが回遊するしやすい環境になります。
その空間に入った瞬間に、遠くに大きな看板があれば、手前にあるコンテンツを飛ばして真っ先にそこに移動するかもしれないし、人によっては途中のコンテンツにまで目を配ります。

大きな神社に入ったときにとりあえず本殿に向かったお参りをしたあと、その他を巡る人もいるし、歴史やご利益を大事にする人は、他のお社をじっくり見る方もいらっしゃいますよね。メターバスの世界でも、空間に誘導するユーザーの特徴に合わせた導線設計が大切になってきます。

WEBサイトを納品するのではなく、空間を納品することになる

今までのインターネット上のコンテンツマーケティングの概念は、「平面」です。WEBサイトのテキストや写真、映像を2Dの画面で表現をしてきました。しかし、これからのインターネット上の概念は、「空間」になります。

僕らのようなブランドコミュニケーション構築を仕事にする企業は、メタバース空間で使用され得るコンテンツを網羅的に理解をして把握し、3D空間でのユーザー行動の誘導を設計する必要があります。
「ブランドサイトを納品する、SNSアカウントを運営する」というキーワードは、「空間を納品する、世界観に合わせた音楽が鳴るイベントスペースを運営する」といった形に変わるかもしれませんね。

インターネット上の体験が、WEB2.0までより遥かに「現実世界に近く立体的になる」のが、メタバースの時代です。

2030年、リアルとメターバスの境目が無くなり始める

まだメタバースと聞くと、ゲームのようなCG空間を想像される方がほとんどかと思います。しかしこれは2030年あたりに大きく変わると考えています。その原因となるが6Gの普及です。

8Kや16Kなどの高精細な映像、XRデバイスを含むウェアラブルデバイスの普及、ホログラムや触覚を含む五感通信など、通信速度・データ処理速度が飛躍的に上がることで、インターネットを通じた人の体験は大きく飛躍すると言われています。
映画「マトリックス」の世界もそう遠くありません。現実世界とメタバースの世界の境目が曖昧になり、今自分がどっちの世界にいるのかがわからなくなる感覚も出てくるかもしれません。

目指すは、リアル体験とメタバース空間の融合

リアル・非リアルのどちらの世界にいるか分からなくなる時、キーになるのが「リアル空間での体験」です。

いずれはメタバース空間内にカメラマンがいて、現実世界と同じように撮影を体験することがあるかもしれません。でもそれはきっと、手軽な体験になる。遠方にいるはずのカメラマンにもデジタル空間上ならすぐに会いに行けるし、撮影した瞬間に自分のライブラリに写真が溜まっていくような世界だと思います。

その一方でリアルでの体験はすごく手間がかかり、面倒臭い体験になっていく。何もかも、まるでリアルのように過ぎていくデジタル世界の中が、その面倒臭さこそが、リアルと非リアルを分け隔てていくものになる考えています。
SNSが普及して便利になるのと並行して、田舎暮らしや自給自足、「写ルンです」のような現象しなくてはいけない撮影法などに価値を見出す人が現れるのも、そう考えるとより納得できますね。

写真・映像を撮る、撮られるという体験は、面倒臭いことが多いんです。「カメラはどうする?設定を覚えないと。場所はどこがいい?そこに行く手段はどうする?天気は大丈夫?夜ご飯食べるところあるかな?」など…
それら全ての工程が「写真・映像を現実世界で撮る」という体験になり、現実世界を生きている実感になり、価値を創出していくと考えています。

未来のコンテンツマーケティングを考える上で、大きな落とし穴の1つとなり得るのがメターバース空間に固執してしまうこと。メタバースもどこまでいってもツールに過ぎません。
最も考えるべきは、現実世界に生きている人の喜びや悲しみ、トキメキや感動を通してユーザーの心を豊かにすることです。

リアル体験とメタバース空間の融合・相乗効果を創出することが、僕らにとって本質になると考えています。

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